中小企業の採用はなお苦しい!中小企業の「総務・人事」の現場から【PR】
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私は、建設設備業(空調・給排水衛生設備)及びリフォーム業の中小企業で、総務・人事・経理を担当しています。
昨今のアベノミクス効果は、大企業にしか影響がないという話を良く耳にしますがまったくもってそのとおりと考えております。個人的に2020年の東京オリンピックが終了して数年後はどうなるのだろうと危惧しています。
私どもの会社は、従業員20名、資本金5,000万、年間売上高8億程の設備会社です。
社員は100%中途でなりたっており、官公庁の入札工事を主体に請け負っているので比較的安定している会社といえます。
とはいっても、毎年人出不足は深刻で、通年人材募集を行っているものの、最近では応募すら無く、従業員は定年や中途退職で減っていく一方です。このままでは、会社の将来が危ぶまれるということで、代表及び監査役の指示により新卒採用を始めました。
何のノウハウも無い状態なので、アウトソーシングでやWEB媒体での人集めに任せ、集まった学生に、説明会でお話する部分だけをこちらでやって採用活動を進めました。
私が感じてる採用の問題点
現在は学生に関しても超売り手市場で、昔では考えられなかった、学生の成功報酬タイプ(コミットプランタイプ)の紹介会社が急増しているようです。例えば、紹介会社が、学生を紹介し、晴れて文系の学生が入社したら60万円とか、理系は80万円等の報酬を支払うといったものです。
新卒用のWEB求人媒体においても、どうにかして学生の応募を増やそうとキャッチーな文言が使用されています。
大手企業はインターンシップ等で学生の囲い込みを行っており、中小・零細企業は、そのおこぼれにあずかるしかない状況です。
私が学生の頃もWEBでの就職活動はもちろんありましたが、今は異常だと感じています。
学生は、少しでも興味があれば、webでカチカチッとクリックするだけです。自己PR等を記載するエントリーシートも、一回作成すればいくらでも使いまわせます。
これは持論ですが、WEB求人媒体及びそれをメインで利用している企業が日本の雇用をダメにしていると思っています。
学生の応募を楽にさせているから、説明会も平気でドタキャンする、最悪な場合は一切連絡がとれなくなるということが往々にして発生します。実際、私どもの会社が開催した説明会も、毎回エントリー10名に対して出席が5割程度でした。アウトソーシング先に聞いても、今の学生は当たり前とのことです。
私自身のどんなに微塵の力でも、どうにかしないとと考えてはいるものの、大企業相手ではなかなかいいアイデアが出ません。
今後の景気の動向を見ながら、少しでも日本の雇用に変化があるといいなと、最終的には他力本願になっています。
一刻も早く、ギラギラした目の学生に逢いたい今日このごろです。
著者:あっくん
年間売上高8億程の設備会社勤務。事務職歴十数年の30代